フルメタVSマクロス 恋愛感比較
        と劇場版予想などをちょっと熱く語ってみました、のコーナー
 (秘密でもなんでもない)

くまでも、深海個人の見解と解釈につき、大人な対応にてヨロシク

ここ数ヶ月、マクロスの恋愛、特にアルトの心情を読み解くべく、色々な考察読んだりもう一度、会話の意味とか表情とか、そんなんをずーっと考えていたりする。
で、仲間うちからは
「アルト、いまいちだねぇ」「アルト最低」「アルトがかっこよくない」
との意見多数(笑)
自分も実はそう思ってるクチ。
で、なんでそうなってしまうのか、宗介との比較で明らかにしてみようと考えた。
奇しくもどちらとも、タイプの違う女の子が2人という設定と正体の分からない敵と戦う、守る、というテーマの作品なので、意外と共通するものがあり。
どちらかの作品が分からない人のために、簡単に紹介から。(あくまでも自分視点)


◆人物紹介

■相良宗介
幼い頃に事故に遭い、両親と死別。軍人に助けられ以後、ゲリラの暗殺者として育つ。だが、捕虜となったおかげで傭兵となり、ミスリルという組織に入ってから、護衛対象の千鳥かなめと出会う。高校生活を送りながらかなめを守るうちに、多方面で逆に助けられたりやすらぎを与えられたり、今まで自分の経験したことのない日常と感情から、いつしか恋愛感情を持つ。
かなめがさらわれても、強い意思でかなめ奪還に奮闘する。
一本木で融通の利かない性格。戦闘にかけてはプロフェッショナルだが、一般常識に欠ける。不器用だが何に対しても一生懸命に最善を尽くそうと努力する。

■千鳥かなめ
母親のいない帰国子女。都内で独り暮らしをしていたのだが、突然現れた宗介をへんな奴だ、と思いつつもほおっておけない。そして強くて優しく宗介の不器用さに、信頼と愛情を抱く。しかし、自分の内に眠る「見えない声」が覚醒し、ウィスパードと呼ばれるその力を得ようと、敵が容赦なく攻撃。宗介と友人や仲間を救うために自分が捕虜となる事を選ぶ。
曲がった事が嫌い、自分が決めた事には何がなんでもやり遂げようとする強い意思。が、恋愛面ではウブな面もあり、世話やきでもある。

■早乙女アルト
歌舞伎役者の家に育ち、15歳まで女形として生きる。が、父の言うまま役者になる事を良しとせず、亡き母の思い出「本物の空が飛びたい」という夢を抱いて家を出る。シェリルのライブ中に謎の生物バジュラに襲われたランカを、見よう見まねで乗ったバルキリーで救出。それをきっかけとしてSMSに入隊し、ランカを守りながら、「空を飛ぶ」という本当の意味を探していく。
何に関しても器用にこなす天才型。しかし大人の中で育ったためか、他人にはあまり心を開かない。役者の血筋のせいで、相手が望む人に自然となってしまう優柔不断な面も。根はクソ真面目。相手のためなんとかしてやりたいと思うのは、優しさからかそれとも逃げか?

■ランカ・リー
幼い頃にパジュラに船団が襲われ、たった一人生き残る。が、それがきっかけで記憶障害があり、唯一自分の記憶にあるのは「アイモ」の歌。歌う事が好きでシェリルに憧れ歌手になりたい、と思っていたときアルトに出会い、背中を押されて一歩を踏み出す。無事歌手になったものの、自分の歌がバジュラたちを殺す道具となっていく事に疑問と悲しみを抱き、戦いを終わらせようと、好きなアルトに別れを告げフロンティアを旅立つ。
天真爛漫、ドジッ子。感情の起伏が激しく、一見弱いようだが、実は意外と強い面もあり。命あるものはみな大切にしたいと思う優しい子。

そしてテッサがランカ、シェリルがかなめ的な性格だと思っていただければ、大筋は理解できるかと。(笑)


◆あらすじと恋愛感 

■フルメタ
宗介がかなめへの想いを明確にしたため、今のところ2人がどんな形で再会するのか、という状態待ち。(2009年6月)
宗介は、「恋」というものも経験したことがない。好きという感情もなかなか理解できていない様子だった。
対テッサには、上官だけどかわいい面もあり、友人としてほおっておけない気持ちはある。しかし、自分が守る対象にはいない事も理解している。
一方、かなめは怒ったり殴ったりするものの、自分に優しく世話をやいてくれたり、ときとして励まし勇気をくれる女性。護衛していくうちに、自分にとって特別な人だと気づくと命がけで守り抜くと決意する。
確かにかなめの秘密も知ってるし、敵も明確になってるから、救出する事に迷いはないのだが、途中、この過酷な日常から抜け出して、別の女の子と生きてみたら…とふらつく瞬間もあった。けど、やはり捨てきれない想いがあったからこそ、悲しみも辛さも乗り越えて、再び戦えぬけるし前に進めてる。

■マクロス
アルトはランカに出会い、パイロットになる事を決断、お互いに夢に向かって進み始める。ランカが歌手になっていく事を一緒に喜び励まし、同時に、自分もパイロットの腕に磨きをかけ、お互いに助け合っていく。ランカの危機には、命がけで救出に向かう姿勢はかっこいい。
一方、スターのシェリルが何度となくアルトに接触してくるうちに、互いに会えば憎まれグチを叩き合うような関係に。アルトは、シェリルの女性としての色気に翻弄されて時々赤面したり戸惑ったりする。シェリルは自分をスター扱いしない、ぶっきらぼうなアルトに興味と関心を抱くが、普通の恋をしたことがないため、どうしても気持ちと反対の行動を取ったりしゃべったりする。
そんな中、バジュラの攻撃に苛立つアルトに対し、バジュラが殺されていくことに疑問を抱くランカ。2人のバジュラに対する感情が正反対になったところでランカの別れ。ランカの行動は理解できないけれど、でも行ってほしくはないという叫び。
ランカがいなくなった後、シェリルの病気を聞かされ、「最後の瞬間までそばにいる」と約束し、恋人関係に。
アルトがシェリルを選択し、一緒にいる、と言った時に「えっ?」と思った人は多いはず。強かった女の弱い部分を見せられて落ちてしまったか…と思ってしまった。何故なら、それまでのアルトのシェリルに対する態度は、アルトがシェリルを歌手である、スターである、と思っているからこそ納得できるもの。わがままされ放題、時に逆ギレされたり奴隷扱いされ、付き人役までさせられても、一緒にいられたのは、そのせいではないか?もし、本当にシェリルを好きになってたとしたら、肉体の魅力に落ちた、としか言えないような…(笑)視聴者としては、シェリルのいろんな顔を知っているが、アルト目線だと、自分にしてる行為ってなんなのか分からない感じかと。唯一、体調不良でも自分に本物の空を見せたい、と言ってくれた事(しかし実は仕事のついでなのだが/苦笑)と、ランカがさらわれたとき、「ランカちゃんはあたしたちでなんとかする!」、バジュラの攻撃でナナセが負傷「あたちたちは大丈夫だから早く行きなさい!」と言ったかっこ良さくらいがアルト視点。描かれてないところで色々あったんだろう、としか推測するしかできないくらい、アルト目線での対シェリル感情は不明。なのにいきなり恋人関係になってしまった事で、弱さのせいか…と納得させるくらいしかできない。その証拠に、2人で過ごす時のシェリルが、甘えたりはしゃいだりしてる事を「らしくない」とアルトは言っている。アルトの中のシェリルは、強くて意地っ張りで自分の上にいたい、と思ってる女性だという事。という事はつまり、シェリルのすべてを理解しているわけではない。
そして、自分がどうしてパイロットになったのか、その目的はなんだったのかを考えたとき、ランカを守るためだったと思い出す。相手のためにしていたと思っていたが、実は自分がしたいと思っていた事だった、と気づく。空を飛びたい、という思いも戦闘機のパイロットになった時点で、ただ飛ぶだけではなく、そこには守る人の運命、命も背負って飛ばなくてはならない、という事も理解できた。「殺す」ためではなく「守る」ために飛ぶ事こそが自分の夢であり理想。が、時すでに遅く、ランカの歌がフロンティアの未来を壊すなら、ランカを殺してフロンティアを守る決断をする。
「ランカがバジュラの道具にされるなら、あいつの歌が俺たちを滅ぼすなら」と言ってる事から、決してランカの意志ではない、という事だけはアルトにも分かっている。それでもランカのために自分の手で殺す、という事だから、そこにはやっぱり愛があるからこそ、ではないかと。
と、ここまでは、本心に気づくのがちょっと遅かったんだね、と思えるが、次にまたシェリルに「必ず帰って来る」と告げに行く。
あれ?自分たちだけ生き抜いて幸せになっちゃう気?ちょっと待てよ〜となる。じゃあ、やっぱりシェリルを好きになってたんだー、とまた一転。ただ、シェリルの命があとわずかなのは、一緒に暮らしてたアルトにも分かってはいたはずなので、シェリルの最後を看取ってやろうという気持ちかもしれないが。
しかし、いくら好きな女を守るためとはいえ、ランカの秘密や事情も調べずに「殺す」決断てどうよ?となってしまう。
実のところ、ここら辺の解釈はもっと別の見解があるんだが、それはまた別の機会にお披露目するとしよう。(っていうか、「LOST WING2」でほぼ明かします。)
いずれにしても、明確に本心が表れてはいないところで「お前たちが俺の翼だ」と言ってしまったので、結局どっちも大切で終わってしまった。


◆別れ際の台詞
■かなめ
「三文小説なら、ここで感動のキスシーンってところかしら…。でも…やっぱり無理だと思う。おとなしく降参するのが一番だよ……」
「もういいの。」「あたしは大丈夫だから。あなたも……」

■ランカ
「少しずつ、記憶が戻ってきてるんだ…」「せめてこの子をね…仲間の所に返してあげたいの」
「本当はね…アルトくんと行きたかったよ…。ずっと一緒にいたかった…。さようなら……大好きでした。」

■シェリル
「じゃあ、もういいわね。恋人ごっこは終わりにしましょう。」「ランカちゃんを助けなさい。必ず生きて帰って来るのよ。こんないい女、滅多にないんだからね!覚えておきなさい」

一番カッコイイのはやっぱりダントツ、シェリル。しかし、この背景には自分の命があとわずかだから、という事があるので、自分の存在をアルトに少しでも残しておきたい、との強い想いも。
かなめとランカは、自分のせいでいろんな人たち(生き物も含め)を危険な目に遭わせたり、不幸にする事を止めたいという思いから別れを決意。
対個人を想ってるのと、好きな人も含めた周りの事を思っての行動の違い。


◆どうしてアルトがアレな人になってしまったのか。

簡単に書くと
アルシェリになるとアルトが、なんだかなーな人になってしまう。
アルランなら、最初の出会いから色々あったけど、好きな人を守りたい、という気持ちにブレがなくなるから、最低にはならない。
そういう事ではないかという結論に、自分の中でなった。

守りたい人を守り続け、守り通せたとき、男って喜びを感じるものではないのかな。
命がけで守りたい人がいるけど、でもそれは仕事上の事であって、愛する人は別にいて、って、まあ、確かにあるとは思うけど、なんか戦闘ものの主人公にはむかないよね。
もっと大人の男が割り切って考えてるんならまだしも、17歳の少年がそんなに感情を使い分け出来るとは思えない。し、実際大人のオズマだって、好きな女たちを守るためなら、職務なんて関係ない!ってかんじだし。
それにアルトにとっての成長に、ランカとシェリルのどちらが影響したのか?と考えたとき、シェリルとは恋人関係にはなれたけど、一人前の男になるためには、ランカとの繋がりから生まれたいろんな人たちとの関わりと経験だろうと思う。
アルトとシェリルは1対1の関係、アルトとランカは1対1とその他の周囲を含めたもの。
そもそもシェリルの環境を、歌ではランカに敵わず世間から見捨てられ、信頼してた親代わり兼マネージャーに捨てられ、しかも不治の病という悲惨のものにして、なおもこれ以上に下げようとまでしていた製作側の意図は、シェリルにはアルトしかいないというのを当然のようにするための設定。誰が見てもアルトがなんとかするしかない、と視聴者は思うわけで、でもそこに愛情があったのかは、ちょっと疑問。ミシェルもランカも失ったアルトも、あの時には誰かに支えてもらいたかったんだろうし。
逆にシェリルには、アルトとの恋人関係がとても大事で、人と触れ合う事によって、人の温かさや悲しみ、喜びを初めて知った。だから、その期間が必要だったんだなーと。
しかも、別れ際に「こんないい女滅多にいないんだからね」と言ってしまった時点で、男、特にアルトみたいに、保護欲の強いタイプの人間には、こいつには俺がいなくても大丈夫、と思われてしまうんだよね。
ここ、結婚願望のある女性はよく聞いておくよーに!(笑)
男ってのは大概、大切な人を守りたい、という欲望が多少なりともあってこそ、家庭を持てるし女性を幸せに出来る。確かに女性からしたら、強くて芯のしっかりした女ってのが、素敵だと思えるんだけど、ここがあんまり前面に出てると男性は踏み込んでこないよー。女々しくいろ、とは言わないけど、頼る事も時には大切だよ。
女から見たら、シェリルの潔さはとてもかっこいいし、わがままだったけど弱い部分もあって、それでも彼女なりに成長してまたいい女になったよねって思える。それに好きな男のために身を引く、という行為が、たくさんのファンを得た要因。けど、そこには決してアルトがいなくちゃダメ、というのは最終話ではすでになくなっていると思われる。
ランカは最初から歌を歌う行為が、「好きな人のために歌いたい」。それがアルトになった、という事であって、歌手になってもそれは変わらず、そこの延長に大衆に伝えたい歌、というものがある。これは逆に言うと、女からは嫌われ易い子になるんだけどね。(苦笑)

◆マクロス劇場版
監督曰く
「アルトをちゃんと主人公として、かっこよくする」
としている事から、たぶんアルランENDな気がする。
もしアルシェリにするなら、最初から好きな女はシェリルとして、そこにたまたまランカを守る事が任務として発生してきて・・・ってかんじにしないとならないかな。もともとSMSのパイロットで、ランカが襲われたところを任務として救ったところから、大事な対バジュラとしての兵器としてランカを守る。そのうちランカの歌が敵側となり、シェリルを守るためにランカを殺す決意。(これ、なんか最低だな/笑)
それか、シェリルの女王様性格を無くして、アルトとの関係を始めから深くしておけば、ランカが旅立ったあとに恋人関係になったとしても、それはまあ納得できるけど、ただランカを殺す事の決断が当然の行為となってしまって、切なさ半減だな。
双方でフラフラしてるのは全然かっこよくならないし、戦いもののストーリーとして主人公にするなら、守るべき人を最後まで守り通してほしいというのが自分の希望。

ここで劇場版のちょっとした予告が発表になったので追記。

・25話以降の続きを書く場合、初めての観客には辛い。代わりに、続きに近いことを再構成した物語に入れ込んでいく可能性はある。
・劇場版ではテレビよりもアルトを立ててあげようと思う。
・アルトはちょっぴりかっこよく、ランカはよりかわいく、シェリルはかっこよさと同時に妖しさを付け足した。
・シェリルに関しては、テレビシリーズで嫌われキャラぎりぎりだったので、手を加えるのが難しい。
 だが、「この手があったか」というのを思いついて今ではだいぶ勝算が見えてきた。
・メインキャラの中で一番変わったのはブレラ。新コスチュームが出てくる。登場のタイミングもいじった。

これを読んだ限り、自分の予想はほぼ間違っていないかな?というかんじがした。
というのも、シェリルをなんとかテレビ版とは違う形に持っていこうとしているのが、よく分かることから、おそらく病気関連がなくなるのだろうと予想。あれがあるからシェリルの良さが際立ったし、視聴者の同情を生んだのだが、それを無くするとただのわがままさんになってしまうので、もっと潔さと謎めいた部分を魅力として打ち出していくのかなぁと。それになんといっても、あのおかげで、アルトとランカの存在が薄まってしまったのも事実(苦笑)。日本人の、死に弱い体質をうまくかっさらっていっちゃった感たっぷりだからね。
かたやアルトとランカに関しては、ほとんどいじらない様子から、2人の関係性は変わらないのだろう。PVでの「ランカに手を出すな!」で確定。
そして目を見張るのがやはりブレラ!
もしやこれは、マジでシェリルと絡んでくるんではなかろうかと、密かに期待v
もしかしたら、最初からシェリルと知り合いになってるのかも。同じギャラクシーから来た者同士だし、知らない方が返って不自然だったので、シェリル側の人間だけどランカが気になるのは何故?的なかんじだと、大胆予想!

今、リアルタイムで観てた頃の感想を自分で読むと、笑っちゃうけど、でもラストのアルランEND予想が、あながち間違ってもいなかったと、ちょっと自信が持てたかも(笑)
よろしかったら、過去blog読んでみてねー。

というわけで、いい加減な妄想垂れ流しにおつきあいくださり、お疲れ様でした〜☆彡

2009.6.10